視力検査が嫌いだった
それからも色んな病院にいきました。
眼科のみではなく、まさにいろいろです。
でも、何にも変わることはありませんでした。
そんなときに「視力検査」という拷問がやってきます。
私は元来、気の弱い人間です(^^;)
あまりはっきりものも言えない子供でした。
ものも言えないというか主張のできない子供です。
小学校入学式のときもそうでした。
式が終わって教室に入り、出席番号順に席につきますよね。
もうそのときから目に涙をためて今にも泣き出しそうでした。
まあそれでも何とか登校できるようにもなり、それなりに友達もできてきました。
そんな中視力検査は始まったんです。
検査を受ける前は、
「面白そうだなあ。」
と思っていました。しかし・・・・
右目はばっちり「視力1.5」でした。
左目の番になり目隠し棒で右目を隠します。
当然見えないので
「分かりません。」
と言うと、先生の指す「C」のマークがどんどん大きくなっていきました。
でも私は見えないので、
「分かりません。」
と言います。
そして、「視力0.1」のところのマークにきたときでした。
相変わらず見えないので、
「分かりません。」
といいました。すると先生が今までと違って語気を強くして
「そんなわけないでしょ!ふざけるんじゃない!」
と怒られちゃいます。
「気が弱い」のがとりえの私です、それだけでかなりしゅんとなってしまいました。
「はい、もう一回!」
私はもう緊張しすぎていました。もう何を言えばいいのかも分かりません。
そしてついにごまかしをやってしまいます。
先生:「はい、これは!」
私:(右目を隠してる目隠し棒を巧みに操り)「上。」
先生:「じゃあこれは!」
私:「下。」
先生:「これは?」
私:「左斜め下。」
こんな感じで全部右目でちらちら見ながら答えて言っちゃったんですね。
視力検査終了後・・・・、両目とも1.5、視力ばっちりという結果に終わりました。
今から思えば、これがずーっと続くんですからどこかできちんと見えないことを言うべきなのでしょうが、当時はどうにか切り抜けられたことだけで精一杯だったんですね。
それから、ずっとごまかしながら2年生、3年生、4年生、5年生とやり過ごしていきました。
これをずっと続けていくしかないと思っていたのですが、思いもよらないところから奇襲攻撃を受けることになります。
それは5年生のお正月でした。
大阪から、眼科に勤めている叔母が帰省中でした。
みんなでデパートで買い物をしに行ったときでした。
叔母と2人でジュースを飲みながら休憩していたのですが、叔母から思いもかけないことを質問されます。
叔母:「大ちゃん、左の目ちゃんと見えてる?」
私:「(咄嗟に)うん。」
叔母:「(私の右目を手で隠し)これ何本?」
私:「・・・・分からない・・・・」
内心、「しまった!ついに見つかってしまった!どうしようどうしようどうしようどうしよう!?」
そしてこの後ついに両親に知られてしまいます。
さて、事実を知った両親はどうするのか?
次回、
「両親の優しさ&思いやり」の巻!