過去2度の脳内出血から見事復活!

脳内出血から復活した男の体験談ブログです。

脳動静脈奇形とは

■脳動静脈奇形はどんなものか

脳動静脈奇形は、脳卒中の一種です。

脳の動脈や静脈(毛細血管)に奇形部分があり、子供のときに発見されることはあまりないのですが、体が大きくなるにつれ脳の血管もそれにあわせて太くなっていく過程で、奇形部位は脳血管の血流の圧力に耐えられなくなるときがきます。

そうなると破裂してしまうということになります。

また、どうして脳動静脈に奇形部分が現れるのかというと、それは先天性の血管の異常です。先天性なので自分ではどうすることも出来ません。脳内の血管が作られていく過程の途中で、血管の発生のしかたに問題があるのだと思います。
また、奇形部位の存在する血管では、太い動脈から直接太い静脈へ血液が流れるようにバイパスが勝手に出来上がっちゃいます。

毛細血管のバイパスが出来ればいいものを、なぜに直接つながるような血管ができるのか不思議でなりません(^^;)

こうなるともう毛細血管にはほとんどきれいな血液は送り込まれなくなります(血液だって細かい毛細血管よりも太い血管のほうが通りやすいので必然的にそうなります)から、壊死してしまいますし、場合によっては毛細血管の手前で血管を突き破って破裂ということになります。



■脳動静脈奇形になると・・・・

脳動静脈奇形になって血流がどんどんと奇形部の毛細血管に押し迫り、処理しきれなくなるある一点を超えると、以下のような症状が起こります。


頭痛・・・・突然やってきます。年齢が若いと血流が脳圧を高めてしまうため、とても激しい頭痛が起こります。私の場合でいうと、死んだほうがましだと思いました。

嘔吐・・・・ほとんどの場合まずはこの症状から出ます。空腹で吐くものがなくても吐きたい症状が出ます。当然何か口に入れても、例え水のみでもすぐに嘔吐してしまいます。お腹はすいているのに食べられないというのは辛かったです。
意識障害・・・・出血部位によっては意識不明、植物状態などになります。私は最初の2日間ぐらいがそうでした。
体の半身麻痺・・・・出血した部位によっては全身をつかさどる神経を圧迫してしまい体のどちらかに麻痺症状が出てしまいます。私は右半身が麻痺しました。今でもその後遺症が少しだけありまして、突然力が入ったりすることがあります。例えば、おかずを取ろうと箸で掴むといきなり力が入りすぎておかずが飛んでいってしまうことがたまにあります(^^;)
失語症・・・・ 出血部位によっては言語をつかさどる神経を圧迫してしまい、言葉を忘れてしまう症状です。頭の中の映像では伝えたいことは分かっているのに、相手に伝えられないもどかしさは大変つらかったです。

けいれん・・・・体がぴくぴくとけいれんします。この発作から脳動静脈奇形が発見される例も少なくありません。私にはこの症状はありませんでした。



■脳動静脈奇形の治療方法は

開頭手術や局所的に頭蓋に穴を開け、そこから血液の塊を取り除く方法、また、カテーテルを用いた方法などがあります。
また、2次的な方法としてガンマナイフサイバーナイフなどの放射線治療があります。

私は、まず頭蓋に穴を開けて破裂時の血液を取り除き、その後ガンマナイフ治療を受けました。
ただし、患部があまり触れないところなのでほんの周りだけの治療になっています。
なので今でもそのほとんどは頭の中に残ったままです。

かかりつけのドクターには、「爆弾を抱えているようなものだから激しい運動はしないなど気をつけるように」と言われていますが、
今の私は「人生楽しく生きる」がテーマなのであんまり神経質にならないようにしています(^^)